間取りも決まってなくて見積もりもまだまだの段階なので営業マンさんが「とりあえず住宅ローンの事前審査をやりましょう」と勧めてくるけど、どうしたらいいかな?
住宅ローンの事前審査も手続きが大変なのでやってもらうメリットもあるけど、営業マンが契約をとるための営業手法として勧めている場合もあるのでよく考えたほうがいいよ。
住宅ローンの事前審査を営業マンにやってもらうメリット
住宅ローンの手続きを自分で行うとすると、仕事の合間に書類を集めたり、申し込み手続きをするなど結構大変です。
しかし、営業マンが代行してくれるのであればローン申込み手間がなくなるメリットがあります。
また、余裕のある時期にあらかじめローンの事前審査をしておけば、融資額の上限が分かるので、予算内で間取りや設備の選択を具体的に行うことができます。
上限額が先に分かっていなければ、予算オーバーのためせっかく納得して決めた間取りを変更したり、設備のグレードを下げるなど、それまでの打合せが無駄になるリスクが減ります。
住宅ローンの事前審査を勧める営業マン側のメリット
営業マンにも大きなメリットがあります。
とりあえず事前審査をやりましょう。こちらで手続きをするので源泉徴収票を持ってきてください。
営業マンとしても今、商談を進めている客にどのくらいの資力があるのか気になっています。
自分が時間と労力を割いている客が実際に家を建てる資力があるかどうかです。
さんざん間取りを考えたのに、いざ契約の際にお金がなかったりローンが通らなければ努力はすべて無駄になってしまいます。
そのため、営業マンは客の資力が気になっています。
しかし、「お客様、年収いくらですか?」とはなかなか聞けません。
そこで、住宅ローンの事前審査をしてあげるということを口実に源泉徴収票などを預かり、客の資力を確認するのです。
また、住宅ローンの手続きを代行することにより、ローン融資額の上限などを知ることもでき、見積もりを出したり、プランを提案する際に非常に役立つ情報となります。言い換えると、客の財布の中身を知ることができ、客がいくらまで出せるかを知ることができるので、最後の値段交渉の際に非常に有利な立場に立つことができるのです。
例えるなら、客側のカードだけをすべて晒してトランプで勝負をしているようなものなのです。
さらに、住宅ローンの手続きを代行することにより、客に恩を売りつつ、他のハウスメーカーの営業を出し抜いて囲い込むことチャンスを得ることができます。
また、話の方向をお金の方に向けさせ、契約締結までの準備のステップを踏ませることにより、契約をゴールとする営業マンの理想の流れに客を乗せていく雰囲気を醸成することができます。
このように事前審査を代行することにより営業マンには大きなメリットがあります。
契約をとるための営業手法として事前審査を勧めてくる
本来、営業マンに住宅ローンの事前審査を代行してもらうのには客側にメリットがあります。
しかし、近時は客の利益というよりは営業の手法としてタイミングも計らずに進めてくることが散見されます。
酷い場合には、会って2回目、間取りも見積もりも適当な段階で
事前審査をやりますので源泉徴収票をもってきてください。
などと言ってきます。
本来は客の便宜を図るための制度であったのに非常に残念なことです。
また、客側としては勧められたからといって安易に頼まず、適切なタイミングで事前審査を行うことを心掛けないと、十分に検討するまえに契約を迫られることになりあとで後悔することになりかねません。
さらに、代行してくれるとは言っても、「住宅ローン代行手数料」という名目で結構な手数料を請求されることが一般的なので、代行を依頼する場合には手数料についても事前に確認する必要があります。
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