注文住宅の見積もりは参考にならない

注文住宅の当初の見積もりは中身がない

ハウスメーカーでは早い段階から見積もりを示してきます。

早いところでは、2回目に会った際に見積もりを示されます。

間取りもキッチンも太陽光の有無も床暖房の有無も床材もなにもきまっていない段階から見積もりが示されることになります。

それにも理由があります。

本来、見積もりを出すことは非常に手間がかかり、コストがかかるからです。

その意味で、この段階での見積もりは中身がなく、意味もありません。

おそらく坪単価ベースで大雑把に計算していると予想されます。

ハウスメーカーにとっては、大体の金額を示すことによって、「うちではこれくらいかかりますよ」と直接口では言いにくいことを見積書という形で示すことができ、見込みのない客を選別するという意図もあるでしょう。

なお、ハウスメーカーの中には、この段階の中身のない適当な見積書で契約を迫ってくる場合があります。

私もダイワハウスと2回目にあった際(1回目はモデルハウス見学のみ)、間取りの希望なども何も伝えてない、聞かれていない段階で勝手に間取りと見積書を渡され、

営業マン
営業マン

今月中に契約してくださいね。

などと契約を迫られました。

終盤の見積もりも高額であったり低額であったりする

話が進んで、間取り等も大体きまってきた段階、すなわち契約が近づいてきた段階でも見積もりが示されます。

間取りや各種設備のグレードなどもおおまかに決まってきているため、見積もりが正確かと思えば、そうともいえません。

ハウスメーカーによっては、本来の価格、すなわち想定金額よりもかなり高額の見積もりを示してくる会社、想定金額よりもかなり低額の見積もりを示してくる会社、想定金額をその通り示してくる会社があります。

ほとんどのハウスメーカーは、高額の見積もりを示すか、低額の見積もりを示します。

見積もりを高額に示してくるパターン

契約額を過度に高額に示してくるハウスメーカーがあります。

時期によっては当初の見積額から20%から25%程度値引くハウスメーカーもあります。

この場合、4000万円の見積もりを示されても最終的に3000万になる可能性もあります。

これは契約交渉が上手くいったからというわけでもありません。

むしろ逆です。

最初から値引き分を上乗せして見積もりを出しているのです。

大幅な値引きを示すことによって契約を迫る、そういう営業手段を用いるために見積もり額を想定される契約金額を大幅に上回る金額を上乗せして見積金額を示しているのです。

当初見積もり4000万円の家を3000万円で契約しても、そのハウスメーカーはもともと3000万で契約することを想定しているので赤字でもなく、損もしていません。

他方で、もし値引きを言ってこない客に対しては言い値の4000万円で契約できることもあり、その場合はハウスメーカーの大儲けということになります。

何も言わな客は大損することになり、不誠実な感じがします。

見積もりを低く示してくるパターン

では、見積もりは低ければいいのでしょうか。

注文住宅の場合はそうもいえません。

注文住宅の場合は、契約締結時は間取りや仕様なども完全には決まっていないため、契約後に細部の仕様を詰めていくことになります。

そのため、契約時の見積もりは概算見積もりであり、その後の契約内容によって増減します。

契約時の見積もりを低く示してくるハウスメーカーもあります。

理由は、低い金額を示すことによってお得感を出して契約を迫ることができるからです。

このようなハウスメーカーの場合、契約後に間取りや設備等の仕様を決めていくと、契約時の見積金額から大幅に増額することになります。

例えば、2500万円の見積もりで契約したのに、最終的に3500万円になったりします。

営業マンは長年の経験から、契約後に最終金額が大幅に増額されることが予想されてもいいません。

後で予算オーバーになったと分かっても、契約を解除すれば多額の違約金が発生するのでなかなか解約できません。

その場合は、高額であってもローンで支払うか、間取りのうちお金のかかるものを諦めたり、グレードを下げたりして予算内に収まるように調整することになります。

予算に合わせて間取りを変更したり、グレードを下げた場合には、予想外の家ができてしまい、ローンを払うのが精神的につらくなってしまうこともあります。

このパターンも不誠実だと思います。

基本的に値引きしないハウスメーカーや工務店

ハウスメーカーや工務店の中には基本的に値引きしない会社があります。

値引きを演出するために高額に見積もったり、契約させようとして低く見積もることもなく、きちんと見積もりして、適正な金額で契約しようとするパターンです。

この場合、会社としては、値引きなどの駆け引きなどが不要となり、営業コストが下がります。

客としても、値引き交渉をせずにすむので無駄な労力もなくなりますし、交渉せずに損をすることもありません。

ある意味、このスタンスのハウスメーカー・工務店は誠実だと私は考えます。

必ず他社も同時並行して検討して比較することを勧めます

見積もりが妥当かどうかは一社のみ検討していては分かりません。

また、他社を検討しているというだけで大幅に値引きされることもあります。

さらに、見積書を比較していると、建物以外の費用についてもしっかりと見積書にいれてくれる誠実はハウスメーカーもありますが、建物以外の費用については高額なものも見積もりに入れていないハウスメーカーもあります。

そういったことも、一社だけでなく複数のハウメーカーや工務店の見積もりを比較検討して初めてわかることです。

見積もりに騙されないようにするためにも、複数の会社を検討することは必須だと考えます。

私は、各社からもらった見積書をExcelという表計算ソフトでまとめて比較していました。

そうすると、建物費用以外のコストについてもきちんと載せてくれている会社、カーテン、証明、外交、解体工事などを異様に安く見積もっている会社などが分かって参考になりました。

 

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