「今日契約すれば特別に大幅値引きできる」って言われたけど、どうしよう・・・
たいていみんなそう言われてるらしいよ。
担当の営業マンさんが上司に直談判して特別に決済がおりたらしいの。
それは毎回繰り返されている茶番の寸劇だよ。
ハウスメーカーの営業マンはとにかく契約を迫ってきます。
今回も契約を迫ってくる手法の一つを説明します。
値引きやキャンペーンを理由に契約を迫るパターン
ハウスメーカーの営業マンと話を進めていると何度も何度も聞かされるフレーズがあります。
「今日契約してくれたら、大幅値引きします。」
「今から上司に直談判して値引きを頼んでみます!」から始まる寸劇(茶番)
「こんな値引きは見たことがありません、特別な値引きです。」
永遠に繰り返されるキャンペーン
私が人生で初めてモデルハウスを見学した際も、実際に
「今月だけの特別のキャンペーンで300万円相当のオプションが無料です」
と言われました。そして、「このキャンペーンが適用されるためには申込金10万円だけ入れてください。もし契約に至らなかったら全額お返しします。」
(これも典型的な営業手法です。いろんなハウスメーカーがいろんな名目で10万円を求めてきますが、これについては改めて別の機会に説明したいと思います。)
私はこの時申込金を支払わなかったのですが、その後驚いたことがあります。
翌月にこの営業マンとお会いした際に、
「今月だけの特別のキャンペーンで300万円相当のオプションが無料です」と言われて、その内容が記載された新しいビラを渡されました。
そしてその翌月も同様の「今月だけの」キャンペーンが行われていました。
さすがに多少の文言や条件、デザインは変わっていますが内容はほぼ同じなのです。
つまり、この「今月だけの」キャンペーンは毎月行われているのでした。
「今から上司に直談判してきます」⇒「上司の特別の許可ができした」までの寸劇(茶番)
いくつかのハウスメーカーで話を進めていると何度も見ることになる寸劇があります。
担当営業マンが「真剣に考えて頂いている〇〇さんのために、もっと特別な値引きができないか、今から上司に直談判します」と言い出します。
そして、「おめでとうございます!特別に上司の決裁がでました。私もこれまで見たこともないような特別な値引きです。今回だけの特別の値引きで、今すぐ契約して頂けるならこの金額を引けるということです。」
場合によってはさらに上司が出てきて「今回、営業の〇〇君の情熱に負けました。〇〇君が〇〇さんを思う気持ちに負けました。〇〇君の顔をたてて今回だけの特別の値引きをさせてもらいますので、他の人には絶対に言わないでください。」などと言ったりします。
内容は各社多少の違いがありますが、このような寸劇が繰り返されます。
今でもこれが通用するのか分かりませんが、現実にこれが繰り返されます。
以上のようなやりとりに対して、なぜか「ありがとうございます」とでも言わなければならない雰囲気となります。謎です。
なお、私はこのような場面に出くわした場合にはこのように言っています。
契約を検討するにあたっては私も利害関係人と協議する必要がありますので今すぐには決められません。値引きをご提案頂ける場合には、事前に御社内で十分に協議のうえ値引き額をご提示くださった方が検討がスムーズに進みますので、今後は社内で検討のうえ金額を事前にご提案ください。
消費者心理につけこんだ不誠実な営業手法
誰でも、今契約すれば数百万値引きされると思ったら迷うのではないでしょうか。
今も契約すれば特別の大幅値引きをしてもらえると思ったら悩むのではないでしょうか。
このような消費者の心理に付け込んだ営業手法であると言えます。
しかも、実際には値引きされているかも怪しい面があります。
大幅値引きの前提にそもそも見積もりが多め目に見積もられている可能性もあります。
先ほど述べたように今だけのキャンペーンは毎月のように更新されています。
特別な値引きも実際には「今」でなくても値引きしてもらえることがほとんどです。
むしろ実際には「今」でなく後の方が、より値引きしてもらえることもあります。
契約するということは数千万円の買い物をするということです。
目の前に利益をちらつかせて契約を迫る手法は誠実ではないと考えます。
値引き額はいつでも大して変わらない
多少の変動はあるかもしれませんが、結局値引きが額があまり変わらないと感じます。
私もいろんな機会に営業マンにきいてみたのですが、キャンペーンがあろうがなかろうが大体同じ感じに落ち着いていました。
もし本当に特別にお得なキャンペーンを逃してしまった場合には、また同様のキャンペーンが来るまで待てばよい、というくらいの気持ちで考えるとよいのではないでしょうか。
営業マンに「先月までやっていたお得なキャンペーンと同様の条件であれば契約を考える」と言えば、そのキャンペーンが本当に特別のキャンペーンでない限り、同様の条件で値引きしてくれることも十分にあることだと考えます。(外部企業とのタイアップのキャンペーンなどの場合は本当に期間限定のキャンペーンもあるようです。)
数百万の損得ではなく、理想の家が建つかどうかで考える!
また、家を建てるということはそもそもが数千万円の買い物です。
きちんと納得してから契約することが最優先事項となります。
たとえ今すぐ契約すれば数百万円安くなるとしても、納得いかない家であれば価値は大幅に減ってしまいます。納得いかない家に対して毎月毎月ローンを支払っていくことになります。
「期間限定」「今だけ」という言葉に惑わさず、希望の間取りができるのか、希望の外観が実現できるのか、希望のオプションが含まれた予算なのかなど契約の内容を十分に検討し納得できた時は契約のタイミングなのです。
・値引きがあるハウスメーカーはいつでも値引きがあります。
・数千万円の買い物なので値引きに惑わされず、契約内容に納得できた時が契約時期です。
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