住宅展示場にいったらどうなるのか?
ハウスメーカーでの注文住宅を検討する際には住宅展示場に行くことになると思います。
実際に行った後の展開についてお伝えします。
私の経験では、大体3か月以内に契約を迫ってきます。
そのため、いったん住宅展示場に行くと、契約を巡ったやりとりが事実上スタートします。
別の記事でも書きましたが、大変疲れます。
気力・体力と時間的余裕があるときでなければ大変な思いをすることになります。
初回から契約を迫るまでの流れ
住宅展示場を訪れた後の流れについて概略を説明します。
もっとも、これはあくまで一つのサンプルであり実際には様々なパターンがあります。
- 【1回目】住宅展示場を訪れます。
→営業マンは見込み客になるかどうかを選別します。 - 契約の見込みがありそうな客には
「一度、間取りのプランでも考えてみましょうか?」といって次回面会の予約を提案してきます。
→2週間から3週間程度先でアポイントメントをとります。 - 【2回目】営業マンが作成した間取りのプランを示して客の反応をみる。
→客から要望などを聞いて、その場でプランを修正したり、次回への宿題とする。
→場合によっては、この辺りから見積りを示す。
→場合によっては、(自称)期間限定キャンペーンを紹介する。 - 【3回目】営業マンが作成した間取りプランを説明
→見積りを示す。
→契約を含めた全体のスケジュールを示し、
そこから逆算しながら「○月に完成を目指すなら来月には契約を」などを言ってくる。
→少なくとも、10万円を預り金として預かりたいなどと言ってくる。 - 【4回目】契約を迫る
・そろそろ正面から契約を迫ってきます。
「来月以降は○○の影響で値上がりします」
「間取りは契約後にいくらでも自由に変更できます」
などとも言ってきます。
3か月で決めるのは非常に困難
ハウスメーカーや営業マンの立場からすれば、
- 3か月もあれば契約するかどうか決めることは十分に可能。無理は言っていない。
- 1週間やそこらで契約を迫っているわけではない。
- 3か月あっても決められない客は、見込みがない。
などと感じると思います。
確かに、そのように感じることも理解できる部分もないわけではありません。
しかし、実際に客側の立場に立てば、3か月で決めることは非常に困難です。
さらに、重要なのは、もし3か月で決めると客が非常に大損する危険があります。
3か月で決めるのが困難な理由
通常、家を建てるという経験が客には圧倒的に少ない
家を建てることは数千万円の買い物です。
そう何回も経験があることはありません。
初めての経験であるということが多数です。
そのため、あらゆることが初めての経験になります。
また、数千万円の買い物をする以上、調べたり情報収集をしたうえ検討したいと考えることは自然なことだと思います。
実際、知らないと後に大変不利になることも多数あります。
3か月あるとはいっても、働きながら、休みの日などに家族で話し合って考えていくこともありますので、事実上は数日程度と考えた方がよいと思います。
他のハウスメーカーの検討
通常、1社のメーカーのみを検討しているわけではなりません。
住宅展示場で1社見るだけでも2時間くらいかかります。
そうすると1日かけても、2~3社が上限になります。
そうすると、それ以上のメーカーをみてみたい場合、一通り見るだけで1か月くらいかかります。
そうこうしていると最初に見学したメーカーが契約を迫ってくることになります。
間取りやオプションの精査に時間が必要
これの他の記事で書きましたが、営業マンは
間取りはオプションは契約後にいくらでも検討できます。
これ自体はウソではありません。
しかし、契約後に増加する費用についてはほぼ値引きがないと考えてください。
例えば契約前であれば、オプションについては大体2割~3割引きのメーカーであっても、契約後のオプションの場合は割引なりになります。
その理由は、契約後は値引きの必要がなくなるからです。
値引きは契約をしてもらうための道具に過ぎません。
例えば、
今日契約してくれるなら100万円値引きしますよ。
などと言ってくることがよくあると思います。
値引きが契約獲得のためのツールであることが分かると思います。
逆にいうと、契約後は値引きは必要ありません。
契約した客にとっては、
- 高いと思っても、オプションや間取り変更を諦める
- 高いと思っても、受け売れる
の2つの選択肢しかありません。
契約を解除しようとすれば、100万円以上程度の違約金等を支払うことになるからです。
そういう事態にならないようには、契約前にある程度の希望の間取りや希望のオプションはすべて盛り込んだ見積りを出すことが必要となります。
なお、オプションについてはメーカー側にも一定のメリットがある場合には、メーカーのメリットのある範囲で値引きされることもありますので必ずしも値引きがないというわけでもありません。
ただ、どちらにしても契約前のような感じで値引きされることはありません。
契約までのかなりしんどい
複数のハウスメーカーを回りながら、
手探りで家づくりの勉強や情報収集を行い、
家族等と話し合いをすすめながら、
間取り、オプション、見積りを検討していく必要があります。
実際3か月はかなり難しいと思います。
仕事などもなく専業で取り組んでもギリギリの期間になると思います。
これが客側の実感ではないでしょうか。
不誠実な営業マンはポジショントークばかり
数千万円の契約をするということは大変なことです。
当然その検討には時間がかかります。
じっくり時間をかけた方がよいと思います。
住宅ローンで買う場合には数十年もの間数千万円の借金を背負って買う大きな買い物です。
営業マンの立場にたてばとにかく早く契約が欲しいのは分かります。
私の実際の経験でも2回目にあったときに
今月中に契約するか決めてくださいね。
と言ってきたメーカーがありました。
間取りも、主要設備も、キッチンも、床材もないもきまっていないこの段階だったので。
みなさんそんなにすぐに契約されるのですか。
ほとんどの方が、最初に会ってから1か月以内には契約してますよ。
本当なのでしょうか。ぜひ本当か聞いてみたいです。
まとめ
営業マンは仕事上仕方ないかもしれませんが、3か月程度で契約を迫っています。
しかし、その期間で契約まで決めるのは事実上かなり難しいのが通常だと思います。
急いでいるなどの事情があったり、お金のことをあまり気にしない事情があれば、あえて営業マンのスケジュールに乗るということも一つだと思います。
しかし、通常は難しいと思いますので、無理なものは無理として、焦らずマイペースで検討を進めるべきだと思います。
いったん検討を始めると、スケジュールに追われ、決断を迫られ、精神的にも肉体的にもとても疲れると思います。
少しでもリラックスして楽しく家づくりの検討ができることを祈っていますし、本来、この時期は大変たのしい時間であるべきです。
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